今(2019/03/18)テレビ見てて自称宝くじ専門家(?)が意味不明な理論を振りかざしてたので解説します。1人につき10万ずつ宝くじ買ったらなんと50万円当選者が!みたいな番組でした。
公式サイトに画像が掲載されていなかったのでビンゴ5 当選番号速報 最新回抽選結果 | 確率をアップする法から画像を持って来ました。
左側の組合せAの部分だけで一つのくじです。8つ数字を指定するくじで、1〜5、6〜10、・・・、36〜40からそれぞれ1つずつ数字を選びます。(以下1〜5、6〜10などを数字グループと呼称します。)発表される数字も同様に一つずつ選ばれます。
このくじは遠目で見て3×3のビンゴ表にもなっています。真ん中に「FREE」とありますがビンゴのFREEと同じです。当たった数字のある四角を全て塗りつぶし、このビンゴが何ライン揃うかによって当選金額が決まります。最大8ラインで550万円ぐらい当たるらしいです。
自分が今リアルタイムで見てる番組に出て来た専門家がいう必勝法は「5足す理論」と「41理論」です。
①5足す理論
「11」と「16」のように5の差がある数字が毎回(大抵は1回か2回)出現する、という理論です。
この理論は100回中79回的中したらしいです。
さて、この「5の差の数字が1組以上出現する確率」を求めてみましょう。
必勝法というからには100回中79回というのは理論上の確率より高いはずです。そうでなければただの「確率通り」であり、必勝法でもなんでもありません。
1〜5、6〜10からそれぞれランダムに1つずつ数字を選んだ時、5の差にならない確率は80%です。(数え上げれば簡単に分かる)
同様に6〜10、11〜15からランダムに選んだ場合も80%。
11〜15、16〜20のペア
16〜20、21〜25のペア
21〜25、26〜30のペア
26〜30、31〜36のペア
31〜35、36〜40のペアも80%なので
どのペアも5の差にならない確率は80%の7乗で21%です。
よって「5の差の数字のペアが存在する確率」は79%です。
…100回中79回的中って理論値と同じやないかい!
つまりこの理論は確率上当然のことを言っているだけです。なんの意味もありません。
5の差の数字のペアが存在する確率が79%という事実が分かっても、どの数字とどの数字が選ばれて5の差になるかが分からないと意味がありません。
オカルトどころか情報量0!
はい次!!!
②41理論
ある数字グループで選ばれた数字と、FREEを挟んで反対側にある数字グループで選ばれた数字を足すと41になりやすいという理論です。
例えば5〜10で選ばれた数字と31〜35で選ばれた数字を足すと41になりやすいという理論です。
これは100回中57回です。もう面倒なので計算結果だけいうと①と大体同じ計算方法で1-(4/5)^4=0.5904と導けます。
つまり理論上59%で起こる出来事が57%という高い確率で起こること指して必勝法と言いたいようです。
…!!!?!?!???!?!????
えーこの理論に関して専門家本人が解説したと思われるサイトを見つけました。
ビンゴ5攻略法~足して「41」になる組み合わせ~ | ロト・ナンバーズ 超的中法WEB
引用します。
キーワードは「和」
今回の特集では、ビンゴ5を当てるうえで非常に有益な攻略法を発見。――キーワードは「和」だ。
古来、日本は「倭(和)の国」と呼ばれていた。聖徳太子の定めた十七条憲法にも「和を以て貴しと為す」と書かれるほど、平和、調和が大事だと説かれてきた。その「和」がビンゴ5でも重要なカギとなる!
少々話が逸れたが、ビンゴ5でいう「和」は数字を足した合計のこと。これは「フリー」を介して対角にあるマスの数字の組み合わせで考えたとき、その組み合わせの「和」に出現傾向の高いものがあるのだ。さっそく以下に詳しい内容を記したので、読み進めてほしい。
ふざけてんのか。なんかそれで説得力上がると思ってんのか。
文字数稼ぎにしても何を言いたいのかさっぱり分からない。何かそれらしさを感じさせて説得力を上げようという魂胆だろうが失笑を買うほど文脈もへったくれもない文章だ。
和が【41】になる組み合わせが最も多い。
とあるが、いや、全く理由になってない。
サイコロで1の目が出る確率と2〜6の目が出る確率では後者の方が高いからサイコロの目をピタリと当てるときは2〜6のどれか一つの目を選ぶべき、と言っているに等しい。
間違っているのは明白で、宝くじ専門家という職業がいかに夢を売って生計を立てる素晴らしい職業だと伺い知ることができるだろう。
宝くじを買うのは百歩譲って許すにしても宝くじの必勝法とやらを決して信じてはいけない。
プロの理論でさえなおざりなのだから必勝法は存在しないのだ。