さて、今回は(自己)責任論についての記事です。。
どういうケースでは「誰に」「どれくらいの」責任が認められるのか。
それを考察します。
ただ、「責任」という言葉を使うと重苦しい感じになるので逆の「恩賞」について考えようかと。
要するになにか作業や仕事をして成果を出したときに「誰が褒められるべきか」みたいなのを考える。
とりあえず今回は「仕事は他人に手伝って貰ったとしても褒められるべき」であることを示す。
まあ算数でわかる…とは言ったが記号(XとかYとか)は使う。
使ったほうがわかりやすいし…
小学生に分からせようと思ったらできる、という程度のモノ。
今回の登場人物はAさんとBさんです。
AとBは仕事かなにかで成果を出します。
でそれが誰のおかげか(以下恩賞と表現します)を考えます。
例えばAさんが1人だけで10の成果を出したらそれは当然Aさんが10の恩賞を得るべきです。
これを次のように表現します。
◯ Aが10の成果を出す。
→ A=10
ルール
- 区別できない人は同じ恩賞を得る(同じスペック、同じ行為をした人は同じ恩賞)
- 上位互換の人は下位互換の人以上の 恩賞or責任 を得る
- 恩賞とは褒められるべき度合いや報酬をどれだけ払われるべきかの度合い
(※恩賞が負の時、貶されるべき度合いやどれだけ賠償すべきかを表す)
(時間の概念とかは今は無視する)
序盤は当たり前のことだと思ったら飛ばしてくれていいです。分からなくなったら戻ってね。
例1
- Aが10の成果
→ A=10
まあこれは当然です。
例2
- A1人で10の成果を出せる。BはAと同じ能力。2人が協力して30の成果。
→ A=B=15
AさんとBさんは1人だと10しか成果が出せませんが、2人なら倍以上の30の成果が出せます。
AとBは同じスペックの人で同じ行為をしています。
上の成果に関する一文で「A」と「B」を全て逆にしても全く文意が変わらないことからも明らかです。
よってAとBは同じ恩賞を得るべきです。
そして2人は30の成果を出したのだから恩賞の合計値は30になるはずです。
よってAとBは15ずつの恩賞を得ます。
例3
- A1人で15の成果。BはAと同じ能力。ABが協力して20の成果。
→ A=B=10
今度はなぜか協力したはずがいざこざでもあったのでしょうか。
仕事が捗らなかったようです。
まあここではAとBは同じスペックなので例2同様にA=Bにするしかありません。
例4
- A1人で15、BはAと同じ能力であり、協力して-20
→ A=B= -10
パリーン!
なぜか2人は仕事の最中にお相手に怒り始め、ついには窓ガラスを割ってしまいました!
まあここでもAとBは同じスペックなのでA=Bですね。
喧嘩両成敗。
例5
- A1人で10の成果を出し、B1人で20の成果を出す。足して30の成果。(協力したわけではない。個別に仕事をしただけ。)
→ A=10 , B=20
Aさんは10の成果を出し、Bさんは20の成果を出しました。
なので2人は合計で30の成果です!
彼らは別々に仕事を行ったので協力も何もしてません。
なので当然やった仕事の分の恩賞が出ます!
例6
- A 1人で10の成果。B 1人で20の成果。協力して30の成果。
→ A=10 B=20 が自然。
協力したはいいものの特に相乗効果は生まれず、アンチシナジーもありませんでした。
ということは例5と同様に考えて良さそうです。
例7
- A1人で10の成果、B1人で20の成果。協力して60の成果。
→ A=20 B=40 が自然。
めっちゃシナジー出た。
例6から類推するとBは2倍のスペックがあるので2倍の恩賞と見ていいです。
もちろんAとBのどちらがシナジーを促すような性格なのかにもよりますが、
ここでは一般論、平均値で考えましょう。
記号で抽象的に考えるというのはそういうことです。
これは正しいと見てよいでしょう。
ちょっと現実味のある例を出しましょう。
- A1人だと20の成果だが、Bが軽くアドバイスしてくれたおかげで30の成果に。
以下の①②③のどれが正しい?
① → A=20 B=10
② → A=25 B= 5
③ → A=30 B= 0
様々な考えがあるでしょうが、ここでは①は間違っていることを示します。
①を採用するということは己の成果が他人によって増幅されていたらその分が他人の恩賞になることを認める、ということです。
この時かなり致命的な問題がおきます。
なぜなら全ての人間は親がいなければ生まれてこなかったからです。
もし①を認めたら「あなたの行いは両親がいなければ出来なかったでしょう」と、あなたの善行も悪行も全て親のおかげ(or責任)になってしまいます。
そしてその親にも当然両親(祖父祖母)がいます。
要するにアダムとイブ以外の人間から責任と恩賞が消え失せます。
死んだ人間には恩賞も責任もない、とも言えますが…じゃあ曽祖父になら押し付けてもいいのか、となってしまいます。
流石にこれはないでしょう。
よって①は間違っています。
なので②か③(あるいは④や⑤という新たな選択肢)が正しいです。
他人に手伝ってもらって仕事がよくできるようになったとしたら、その一部は自分のおかげにできる。
そういうことです。
ようするに「仕事は他人に大部分を手伝って貰ったとしても褒められるべき」ということですね。
(あくまでアドバイスの範疇のことです。単純に99%を肩代わりしてもらったとかならこの理屈は適用できませんのでご注意を。)
②を出す予定はまだないです…