———「俺は童貞だ」という主人公のセリフで泣けてくるんですよ!!!!
前の記事を書いてていたたまれなくなったので この作品、「四八(松)」の内容や思い出を語りたい。
まず、この物語は おそ松さん(並びにおそ松くん)× うみねこのなく頃に × 四八(仮) の三作品クロスオーバー作品だ。
おそ松さんはテレビアニメで当期覇権アニメとの呼び声名高く、うみねこのなく頃に は同人ゲーム界で賛否両論を巻き起こした作品であり、四八(仮)はKOTY(クソゲーオブザイヤー)において10年に一度のクソゲーとされているゲームで、どれもそれなりに有名。
この作品のベースはおそ松さんであり、そこに四八(仮)のキャラクター(富沢七姉妹)と うみねこのなく頃に のシステムが混ざっている。
おそ松さんという作品は一卵性の六つ子である、おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松(※生まれが早い順)が主人公のアニメだが、今作品の主人公は四男、松野一松だ。
彼らの高校生活が物語の舞台で、松野六兄弟に加え、四八(仮)の富沢七姉妹(無論一卵性)もこの高校に在籍している。
ある日、おそ松とカラ松の成績が悪かったため、同様に成績の悪い富沢七姉妹全員や(松野六兄弟をいじめてた)いじめっこたちと共に夜遅くまで居残りで補講を行うことになった。
他の兄弟は彼らのことが心配になり、おでんでも持って迎えに行くことにしたのだ。
しかし校門に着いた彼らは屋上から誰かが悲鳴を上げながら落ちていくのを目撃する。悲鳴の元へ駆け寄るとそこには松野おそ松が血だらけで倒れているのであった…。
…みたいな感じであらすじは書けばいいんですかね?全くわからん。
あ、言ってしまうと血だらけの松野おそ松、普通に生きてます。というかこの作品は「おそ松くん」と「おそ松さん」の間を補完する作品なので死んでたら困るわ。
まあバッドエンドだと容赦無く死ぬんですけどね!あとなぜか視聴者も死ぬハメになる。
で、主人公である一松は校内を探索して倒れている富沢七姉妹の1人、富竹水野を見つけたと思ったらゾンビみたいになってたりなんやかんやあって屋上に辿り着きます。
(なお富沢七姉妹のキャラはみんな名前に曜日が入ってます。松の字が入ってたら松野兄弟だと分かるのと同じです。以下苗字は省略します。)
するとそこにはお月様になった十四松が!!
十四ま月(じゅうしまつき)と名乗る月(もちろん、富沢七姉妹ではありません。念のため。)と協力して「魔女と探偵のゲーム」で化け物の富沢七姉妹を倒すのだ!!!
という謎のノリで富沢七姉妹を倒すことになります。いや、意味分からんけど。
ごめん、この作品冷静に考えると意味分からんな…。
簡単にいうと「学園ホラー編」と「ここで起きたこと全てをオカルト抜きで証明するぜ編(もとい解決編)」の二部構成ってことです。この「魔女と探偵のゲーム」が うみねこのなく頃に 要素です。
散々ホラーでゾンビとかに襲われといてなぜかそれを科学的に説明させられたらゾンビが消えるゲームをやらされる主人公一松ぇ…
詳しくは動画をみてください——って出来ないんだよねえ、動画消えてるから。
細かく説明するのは面倒臭いのでやめときます。
以下思いっきりネタバレするので注意
今作の恐慌を引き起こした犯人は補講の担当だった教師だ。
実は教師は一卵性フェチで(男女問わず)性的暴行を加えたくて仕方ないがために補講という名目で生徒を集めてやばい薬でラリらせてケツを掘ったりしたかったようだ。
そしてゾンビとか見てたのはなんだったかというと実は主人公が(校内に突入後のある時点で)ラリってたので幻覚見てるだけでしたーという夢オチ。
これ見ても「は?夢オチ?クソかよ」とか思われるのが目に見えるのでちゃんと解説します。
これの何がすごいか。
まず夢オチは夢オチでも夢での内容が現実に反映されます。つまりもし一松が「魔女と探偵のゲーム」を勝ち抜けなかったら一松はゾンビの幻影に囚われたまま意識が戻って来ません。この設定もあって、夢オチでも物語が台無しにはなりません。なんなら一松が夢の中で事件を解決してなけりゃ現実でも事件は解決しなかったという描写まであります。
まあその上で、なのですが、
主人公は物語中盤からラリっててその後病院で目覚めてことの顛末を知ります。
一松は見事(夢の中で)事件の犯人と手段と目的を当てました。しかしながら犯人がいつどこにいて何をしたか、という子細は分かりませんでした。
その関係で犯人が実は一松を掘っていた可能性が浮上します。そりゃそうだ。気絶してたんだし。
それ以前に犯人に掘られたけどそれを告白してない人もいるかもしれません。
そう考えるとこの物語のメインキャラクターほぼ全員が犯人に掘られた可能性があるのです。
やばくないですか。もう一度言います。
この物語のメインキャラクターほぼ全員が掘られてるかもしれない。
…は?
いや、意味分からんが。
さて、その可能性に気づいた一松はある選択をします。
六兄弟の中で誰かが掘られたかもしれないし掘られてないかもしれないこの状況、一松は現実から目を背けるという選択をしました。
つまり「誰も掘られてないことにする」です。
……は?
………普通逆じゃね?
一松は現実を見たくないからという消極的判断ではなく、どちらの可能性もあるのだから希望をみよう、夢をみよう、そしてそれがもし現実だったらどんなに素晴らしいことだろうか…という積極的判断をしたのです。
ごめん、なんか文章見返してて思ったけど解説するほどに面白くなさそうに映りそう…どうすればいいんだこれ…?
いや、違うんだよこれは。本当にこの作品面白いの。
まず、この作品のすごいのはよく結構な動画の冒頭においてある注意書き!
注意書きに「過度な腐コメはお控えください」とは書いてあるのに「同性愛要素はありません」とは書いてないんだよ。つまり伏線なわけ。犯人が同性愛者だったからそう描かなかったという伏線。
これって「おそ松さん」が腐女子のおもちゃにされてるからこその伏線で、そこまで生かしきったのはスゲーって思った。
そしてもう一つすごいのはこの物語って初めから回想なんよね。よくあるじゃん。こう、物語の初めにアルバムを見つけて「ああ、昔にそんなこともあったなあ」とか主人公が言いながら回想に入ってそこで本編が始まるタイプの作品。そして本編が終わった後回想から戻って来てエピローグが始まるやつ。
これもその系統なんだけど、一松の回想前の一番初めのセリフがこんな感じなの。
「俺は松野一松。24歳。クソ童貞のクソニート。一卵性の六つ子の四男だ。(中略)。俺の兄弟も皆揃ってクソ童貞のクソニートと来たものだ。(後略)」
いや、流石にこんなに雑じゃないけど記憶を頼りに再現するとこんな感じだった。
…このセリフは時系列で言えば本編終了後に当たるわけよ。
このセリフより 六兄弟は本編終了後は童貞である⇒六兄弟は本編で掘られていない(と一松は思っている) ということです。
…このセリフ本当にすごくて、何がすごいって2週目の視聴をしようとしたらすぐこのセリフが見られるのだけど、これだけで「ああ、一松たちはあの事件を無事乗り越えることができたんだな」ってのがわかるんですよ。
「俺は童貞だ」という主人公のセリフで泣けてくるんですよ!!!!
こんなのこの作品以外でありえますか!!!???
…まだ語りたいことはあるけどもう3000字も書いたし今日はこの辺にしといたるわ。
続編?