「相対的」と「絶対的」を難しい言葉で表現するならば。
あるモノに属するある要素を評価するとき、
他のそれと比べるのが「相対的」でそれ以外のものと比べるのが「絶対的」である。
かなり無駄にややこしい表現を使ったので具体例を用いて説明する
全ての人を賢い人と賢くない人に分けるとする。この時「賢い」という要素は「人」に属する要素として使っている。
この時その分け方が自他の人の賢さによって定まるのが「相対的」であり、自他の人の賢さ以外によって定まるのが「絶対的」である。
例えばテストをして
- 上位50%の人を賢い人とする…①
- 偏差値60以上の人を賢い人とする…②
- 平均値以上の人を賢い人とする…③
のが相対的である。
- 60点以上の人を賢い人とする…④
- 半分以上解けた人を賢い人とする…⑤
- チンパンジーの平均点より高得点を取った人を賢い人とする…⑥
のが絶対的である。
偏差値や平均は他の人の賢さによって決められるので②と③は相対的である。
60点以上とか半分以上解いたとかは他の人の賢さとは無関係なので④と⑤は絶対的である。
またここでは人の賢さを主題にしている為チンパンジーの賢さは無関係なので⑥は絶対的である。ここは疑問の余地があるのでいつか記事化したい。
重要な点が3つある。
①割合を使っているからといって相対的とは限らないし比較しているというだけで相対的でもない
例えばこのブログの読者が13000人だとする。あり得ないけどな。これは日本人の0.01%しか見てないから少ない、というのは絶対的な判断であり相対的な判断ではない。なぜなら他のブログの読者数を一切参考にしていないからである。
また日本人の数と読者の数を比べているがともに人を数えているがこれも同様である。
(補足 はてなブログで最も読者が多いのは運営公式ブログが15000人 もう一つの公式ブログが13000人で非公式ブログの中では確認できた限り8000人が最大だ。つまりもし本当に読者が13000人いたらはてなブログの中では実質ぶっちぎりのトップである。逆に言えば日本人の10000人に1人が読者だというブログは皆無である。)
「美人とは99%の人に美人と認められる人である」という人が居るがこれも他人の美醜と比較していないので絶対的な定義である。
②絶対的と相対的の中間が存在する
「上位50%かつ60点以上」とか「上位50%または60点以上」とかそういう条件だけでなく、「霊長類の平均点より高得点を取った人を賢い人とする」も中間である。なぜなら霊長類は人もチンパンジーも含むからである。
③評価する要素が何に属するか(何と比較されるべきか、何と比較した時相対的と呼ぶべきか)を見極める必要がある
「賢さ」「走力」「器用さ」といった概念は普通は人に属すが場合によっては動物に属す。何に属すかは何をしたいかによって変わる。「値段」という概念がどこに属すかは買いたいものによって変わるだろう。(買いたいものが野菜なら他の野菜や他店での値段と比較すべきだろう)
まとめ
人を評価する時は他の人と比べるのが相対的で人以外と比べるのが絶対的。
物を評価する時は他の物と比べるのが相対的で物以外と比べるのが絶対的。
①割合・比較があっても絶対的なこともある
②絶対的と相対的の中間が存在する
③何と比較した時相対的と呼ぶべきかを見極める必要がある